読書ノート 2016

「努めなければならないのは、自分を完成することだ」

(サン=テグジュペリ『人間の土地』)

 

「君がいま感じていることは、君のためになりますか」

(ツルゲーネフ『はつ恋』)

 

「意味はあってもよく、なくてもよい」

(三島由紀夫『金閣寺』)

「そもそも生きるということが、それほど必要不可欠なことであろうか?」

(三島由紀夫『美徳のよろめき』)

  

「人間て、なんでこの世に出来ましたんやろ」

(川端康成『古都』)

「おいしいとは思わないわ。でも、何かが必要なの。男かもしれない。煙草かもしれない。それとも、自分自身かもしれない」

(山田詠美『放課後の音符』)

 

「まあ、生きてさえいたら、目が見えてきますわ」

(川端康成『虹いくたび』)

 

「人生に二度とはないこの瞬間を、どうか見のがさないでくれ」

(三島由紀夫『わが友ヒットラー』)

 

「空虚に比べたら、充実した悲惨な境涯のほうがいい。真空に比べたら、身を引き裂く北風のほうがずっといい」

(三島由紀夫『宴のあと』)

 「けれども都合のいい時なんて、一体いつになったら来るんだ」

(谷崎潤一郎『蓼食う虫』)

 

「お前にはただお前だけしかついてはいない」

(ヘミングウェイ『老人と海』)

 

「きっと人生だって、生きている方に味方するよ」

(川端康成『生きている方に』) 

「生まれた以上/死ぬまでは生きるなり」

(武者小路実篤『武者小路実篤詩集』)

 

「生きている事。生きている事。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか」

(太宰治『斜陽』)

 

「美しいのは今日今時の日本の私である」

(川端康成『牧進讃』) 

小山和哉