いつかの夢十夜 《一》

《ももいろの花》
《ももいろの花》

《第一夜》

今思えば、学校だったのかもしれません。

 

強い光が差し込む部屋の真ん中に

複数の女性が集まって、一人の女性の服を脱がそうとしています。

周りにいる人たちは、見て見ぬ振りをしています。

 

そこに、ある男性の声が響きました。

「ひどい!」「かわいそう!」

ふと我に返り、その声の主が僕自身であることに気づきました。

 

とっさに自分の言動を取り繕おうとしたところで

すぐ前にいた女性に言われました。

 

「助けたかったんでしょ?」

 

そのとき急激に鼓動が早くなって、目が覚めました。

そういう夢を見ました。 

小山和哉