文学ノート2017 下半期

「この水は流れ流れ、絶えず流れて、しかも常にそこに存在し、常にあり、終始同一であり、しかも瞬間瞬間に新たであった!」

(ヘルマン・ヘッセ『シッダールタ』)

 

「何かの意志が自分にそれを命じているようだ。」

(武者小路実篤『幸福者』)

  

「夢は私の感情である。」

(川端康成『火に行く彼女』)

 

 

 

 

「いったいこれまでに、愛によって幸福になった人間なんていたかしら?」

(フランク・ヴェデキント『パンドラの箱』)

 

「愛しさえしなければ、人と人とがつながり合うことなんか楽に出来る。」

(三島由紀夫『愛の渇き』)

 

「我々の最も誇りたいものは我々の持っていないものだけである。」

(芥川龍之介『河童』)

 

 

 

  

「生きていると言えるためには、生き延びているだけでは十分じゃない。」

(ネリー・アルカン『ピュタン』)

 

「自分で自分の花を見ることが出来ない花がなぜ美しい花を咲かせるか、わかるかね。」

(武者小路実篤『馬鹿一』)

 

「すべては試煉にすぎないのであろうか?

(三島由紀夫『真夏の死』)

 

 

 

 

「一歩進んだら後へ退くのも前へ出るのと同じように恐ろしい」

(谷崎潤一郎『吉野葛』)

 

「ともかく足がそっちに向いたのです。」

(武者小路実篤『若き日の思い出』)

 

「全心全身で人生を肯定出来る道をお歩き下さい。」

(武者小路実篤『真理先生』)

 

 

 

 

「然し世の中はうまくしたもので、着て居るうちには洋服の方で、こちらの骨格に合はしてくれる」

(夏目漱石『吾輩は猫である 中編』)

 

「君には矢張り君の顔が一番あうね。」

(武者小路実篤『自然讃美者』) 

 

「俺は俺の仕事さえ、忠実に果せばいいのだ」

(武者小路実篤『今にやるぞ』) 

小山和哉